究極のB級グルメ「タレかつ丼」 食の王国・新潟から殴り込み
6月4日15時23分配信 産経新聞
静岡県富士宮市の富士宮焼きそばなどご当地B級グルメの人気に食の宝庫・新潟が殴り込み-。新潟市の大衆食・タレかつ丼を全国に広めようと、NHK大河ドラマ「天地人」にも登場する越後出身の上杉景勝(かげかつ)軍ならぬ「うますぎタレかつ軍」を設立、詳細な店舗マップの作製に立ち上がった。同市内に数十店舗あるといわれるタレかつ丼店の調査に、記者も同行してみた。(高木克聡)
[フォト] 1店1店調査、黙々と食す"タレかつ軍"メンバー
タレかつ丼は、揚げたてのカツを甘辛いしょうゆダレにくぐらせ、ご飯の上にのせたシンプルな丼。新潟市西堀通の日本最古のイタリア料理店「イタリア軒」で修業したシェフが、昭和初期に屋台で出したのが元祖とされる。名古屋の濃厚な「味噌カツ」と異なり、しょうゆベースのシンプルさとどことなく懐かしさを感じる食感が病みつきになると評判だ。
タレかつ軍を立ち上げたのは、新潟青年連絡協議会のメンバー5人。代表を務める上杉知之(ともゆき)市議(40)は「新潟にはおいしいものがたくさんあるが、仙台市の牛タンのような核となる食べ物がない」と話す。メンバーの1人、無料情報誌「DEN(デン)」編集者の畠山康成(やすなり)さん(35)も、タレかつ丼を市街地活性化の鍵として注目していた。
今年3月、新潟市まちづくり推進課の中心市街地活性化セミナーで2人は出会い意気投合。上杉市議は"うますぎタレかつ"と、畠山さんは"直江タレつぐ"と自身をそれぞれダジャレで呼んでタレかつをアピール。一方でマップ作りプロジェクトもスタートした。
プロジェクトは市のシティプロモーション事業として認定を受けた。観光客が増える夏までにJR新潟駅周辺や万代、古町地区を中心にした地図の完成を目指す。観光客らに配って、地図を片手に市街地へ足を運んでもらうことで、街中を活性化させるのが狙いだ。
タレかつ丼は新潟市内ではとんかつ屋だけに限らず数十店舗がタレかつ丼を提供している。実態調査だけでも一苦労だ。
新潟市中央区東大通の「とんかつ港」に2日、「タレかつ軍」の精鋭4人が集まった。入店するとメンバーらは早速取材を開始し、店の雰囲気など調査に余念がない。タレかつ丼を堪能したあとは店の主人らへのインタビュー。店を構えて40年以上という小林昭子さん(61)はカツ丼作りへのこだわりと、新潟市街地の栄枯盛衰を目の当たりにしてきた"生きた"歴史を語ってくれた。
取材を終えた新潟大2年の立川悠平さん(20)は「その店ごとに味がある。町のことも知らないことばかり」。畠山さんは「タレかつ丼は上越市などではなじみが薄い。全国的なPRだけではなく地域間の交流にも役立つのでは」と期待を寄せた。
タレかつ軍の調査活動は同軍のブログ(http://blog.tarekatsu.com/)で。
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